「辞めたい」と思いながら、10年が過ぎた
正直に言います。
私は長い間、「この仕事、合わないな」と思いながら働き続けていました。
辞めたいと思った理由は主に2つ。職場の人間関係と、お金が足りないことです。
どちらも、日々の生活に直接影響する切実な問題でした。
キャリアのない自分が辞めても、他に雇ってくれる会社はないかもしれない。
今の会社でも生活はギリギリできている。
何より、辞めたら他の人に迷惑をかけてしまう。
そんな気持ちが絡み合い、踏み出せないまま、気づけば10年が経っていました。
一番つらかったのは、子どもに見せてしまう「顔」だった
人間関係のストレスで一番こたえたのは、子どもへの影響でした。
子どもにとって、親は一番身近な大人です。
その大人が毎朝、暗い顔で仕事に行く。
家でもため息が増え、愚痴をこぼすことも増えました。
「行きたくないな」という気持ちが顔に出てしまっていたと思います。
子供には未来に向けて期待を持って社会に出てほしいのに…
「仕事って辛いものなんだ」「大人って大変なんだ」と思わせてしまっているかもしれない——そう気づいたとき、本当に胸が痛くなりました。
なぜなら仕事は本来とても楽しいものだから。
子供には働く楽しさを知ってほしかったのです。
お金の面でも、余裕がない分、子どもたちに我慢させてしまうことが続いていました。
「もっとしてあげられたら」という罪悪感が、ずっと心の中にありました。
まず、ハローワークに相談しに行った
「このままではいけない」と思い始めたとき、最初に足を向けたのがハローワークでした。
転職するかどうかも決まっていない、何がしたいかもわからない。
ただ「今の仕事が辛い」という気持ちだけを抱えて、相談窓口の扉を開けました。
相談員の方は、最初から転職をすすめるということはありませんでした。
今の仕事の状況、家族のこと、何が一番辛いのか、自分自身がどうしたいのか——ひとつひとつを丁寧に、ゆっくり聞いてくれました。
誰かにじっくり話を聞いてもらう経験が、これほど気持ちを楽にしてくれるとは思っていませんでした。
「話す」だけで、頭の中がだんだん整理されていく感覚がありました。
結局、5回ほど通いました。
相談に行く前の私は、自分がどうしたいのかがまったくわかりませんでした。
「今のまま妥協して続けるのが一番安全なんだろう」——そう思い込んでいたのです。
でも相談を重ねるうちに、少しずつ「自分が目指したいもの」が見えてきました。
そして目指しているところがわかると同時に、話を聞いてもらったことで今自分がどこにいるのか、ということも理解することができました。
このままじゃだめだという実感が強くなり、「一歩踏み出してみよう」と思えるようになりました。
そして、キャリアコンサルタントの学びへ
ハローワークで相談を重ねる中で、私は少しずつ「自分がどうしたいか」を考えるようになりました。
そして今、キャリアコンサルタントの資格取得に向けて勉強しています。
人の話を聴いて、その人が自分らしいキャリアを歩む手助けをする仕事です。
ハローワークで相談員の方に話を聞いてもらった経験が、この選択につながっています。
今振り返って——もっと早く辞めればよかった
正直に言うと、もっと早く辞めればよかったと思っています。
嫌だと感じながらも続けた10年間。
その仕事は、出世や成長がほとんど見込めないものでした。
キャリア形成において、30代は特に重要な時期だと言われています。
その10年間を、自分の可能性が広がらない環境で過ごしてしまった——今になってそう感じることがあります。
もちろん、その時間がまったく無駄だったとは思いません。
育児の経験も、働き続けた経験も、今の自分を作っています。
でも、違和感を感じたら、もっと早く動いてよかったというのが正直な気持ちです。
仕事に違和感を感じているあなたへ
もし今、「この仕事、なんか違う」「毎朝会社に行くのが辛い」と感じているなら、その感覚を無視しないでほしいと思います。
私がおすすめしたいのは、キャリアコンサルタントに相談してみることです。
転職するかどうか決まっていなくていい。
何がしたいかわからなくていい。
ただ、今感じている「違和感」を言葉にしてみるだけで、見えてくるものがあります。
ハローワークには無料で相談できるキャリアコンサルタントがいますし、民間のキャリア相談サービスもあります。
一人で抱え込まずに、話してみてください。
あのとき相談窓口に行った私が、今こうして新しい一歩を踏み出せているように、あなたにも必ず次の道が見つかると思っています。
